冶金的接合法について
溶接やろう接などの金属が持つ特性を利用して接合する方法(治金的接合法)ですが、そのメリット、デメリットは、別ページで説明しました「機械的接合法」と逆になっています。
(機械的接合法について)https://tetsuneko-blog.tokyo/wp/yousetuiroiro/
冶金的接合法メリット
- 工数は機械的接合よりも比較的少なくて済む。
- 多くの接合法は、“点”ではなく“線” 状で繋がります。
- “線”でつな がるので強度が保てる。
- 接合に失敗した場合に補修が可能になるケースがある。
タンクやボンベなど水密・気密性が要求される場合に大きなメリットを発揮します。
冶金的接合法デメリット
- 熱による母材へのダメージは無視できない。
- 接合部とその周囲の性質が品質上悪化する傾向がある。
- 変形 (歪み) が生じる。
見かけ上、変形がなくても接合部の近くに残留応力といわれるストレスが残ります。
残留応力 (ざんりゅうおうりょく、residual stress)とは
外力を除去した後でも物体内に存在する応力のことである。
このストレスは、割れなどの不具合を発生する原因となることもあります。
それぞれの特徴をよく把握した上で、最適な接合方法を選択しよう!
品質や用途などの要求事項や材料の組み合わせ、複雑な継手形状など場合によっては、機械的および治金的接合法を併用するのが効果的です。