めでたく入学できた職業訓練校。私が通っていた時期は失業率も高く倍率もそれなりに高かったため、途中で辞める人がいるのが信じがたかったのですが、実際様々な理由で途中で退校される方がいらっしゃいました。
今回は、どんな人がどんな理由で職業訓練校を途中で辞めるのか、紹介したいと思います。
理由① 晴れて就職が決まったから退校
早く就職できれば「再就職手当」も多くでますし、そもそも職業訓練は就職がゴールですので、途中で退校する理由としては、この上なくめでたいものですね。
就職は正当な理由なので、当たり前ですが罰則やペナルティはありません。
私が通っていたときも、クラスの3分の1は、卒業までに就職で途中退校していきました。
退校していく生徒については、特に学校や先生からお知らせなどありません。昨日まで来ていたけど今日いないというような人もいました。就職先から「明日から早速来てください」と言われたということであれば、手続きはあとにして、いきなり学校に来ないというケースもあるようです。
理由② 自己都合で退校
自己都合で退校する理由としては、実際聞いたものも含めて以下の理由が考えられます。
- 授業の内容が、難しくてついていけない
- 授業の内容が、イメージしていたのと違う
- 先生やクラスメイトなどの人間関係のトラブル
- 家庭の事情
- 病気やケガや介護など
4の家庭の事情や、5の病気やケガや介護などは、自分ではどうしようもないですね。
でも「1.難しくてついていけない」「2.イメージしていたのと違う」といった理由は、見学会でしっかり授業内容について質問をしたり理解を深めることで、回避することが出来ると思います。
職業訓練校、ポリテクセンターでは、必ず定期的に見学会を開催しています。ぜひ参加して、自分が思っている授業と実際のものに乖離がないか確認しましょう。
理由③ 出席日数が足りない
職業訓練は、欠席日数が全体の2割を超えると退学になります。病気、ケガ、就活、家庭の都合など理由は関係なくです。
出席日数で伝えると全授業日数に対して出席日数が8割以下となれば退学となります。入学した際に全体の授業カリキュラム表を学校からもらいます。ですので、自分の全授業日数と欠席できる日数を割り出すことをオススメします。

突然の病気やケガに備えて、欠席できる日数を調べておきましょう
特に小さなお子さんのいる場合は、学校行事や突然の熱などで職業訓練校を休まざるを得ないこともあるので、注意が必要です。
理由④ 迷惑行為
他の受講生の支障になったり迷惑となる行為、先生や職員の指示に従わず規律を乱すと判断されると、強制的に訓練打ち切りとなります。
実際、規律を乱す変な人が私のクラスにいました。強制退校こそなりませんでしたが、そういう人間性に問題のある人はやはり就職も難しそうでした。
途中退校のペナルティについて。給付金はどうなる?
就職による途中退校は正当な理由として認められますが、その他のケースではペナルティがありますのでお気をつけください。
通所手当・受講手当の打ち切り
通所手当(交通費)と受講手当(昼食代)が打ち切り。もう通学しないので、当たり前ですが。
定期券を購入している場合は?
払い戻しをしなくてはなりません。払い戻しにかかる手数料は自己負担となります。手間もかかりますね。
失業手当の給付制限
失業手当(基本手当)は、1ヶ月の給付制限が課せられます。つまり1ヶ月間、手当がおあずけとなってしまいます。
支給延長していたら?
職業訓練の期間中に失業手当の支給が終わる予定の方は、訓練を受講することにより修了まで支給が延長します。しかし途中退校すると、そこで支給が終了となってしまいます。
1年は職業訓練を受けられない
職業訓練を正当な理由なく辞めた場合、その後1年間は受講できません。
まとめ
自分は大丈夫だと思っていても、思いもよらぬ理由で職業訓練を続けられない状況になる可能性が出てきます。入学前に、途中退校するケースをシュミレーションをして備えましょう。
個人的には、就職以外の理由で職業訓練を途中で辞めてしまうのはもったいないように感じます。真面目に受ければ、きっと卒業した後に自分を助けてくれる技術や知識を身につけることが出来るからです。
「思っていた内容と違う」と途中で辞めることがないよう、事前説明会で、実際に目で見てしっかり確認しておきましょう。