溶接は金属をくっつけるんだろうなーとはなんとなく知っているけど、そもそもどういう方法で接着することが「溶接」って呼ばれているのだろう?ちょっと調べてみました。
金属をつなぐ方法はいろいろあります!
金属をつなぐ方法は、いろいろあります。例えば
・機械的に組み立てる—————機械的接合法
・金属が持つ特性を利用して接合する方法—————治金的接合法など。
このほか、接着剤を用いる接着法もありますよ。
機械的接合法
・ボルトやリベットのように締結材を用いて行う方法
・板の端を折り曲げて接合する方法、締め付けて(かしめて、または圧入して)接合
治金的接合法
融接・・・・金属の接合部を局部的に溶融接合する方法
圧接・・・・加熱した接合部に圧力を加えて接合する方法
ろう接・・・接合しようとする金属(母材)は溶かさないで接合部の隙間に母材の融点より低い金属を溶かして毛管現象を利用し、隙間に浸透させて接合する方法
以上のような治金的接合は、一般的に溶接と言われています。
機械的接合法のデメリットとは?
例えば、大きいネジボ ルトで締めるのを例にすると。
・まずは母材にドリル等で穴を開けます。
・次にリーマ と呼ばれる工具で穴の内面を滑らかにし、穴径を正確に仕上げます。
・ねじ切りのためのタップ立て作業も必要になります。
接合部は“点”なので、強度などの信頼性を増すために、接合点数を増やさなくてはいけません。
がんばって穴開けなくちゃ!
ということで、結果的に工数が増えると。
また、接合の継手部が“重ね”になることや締結部品を考えると重くなります。
さらに加工に失敗したときは?
補修が 困難になります。ガッチリくっつけてるし!
「溶接で穴埋め補修」というのもありますが、部材の交換が必要になるなど 材料費がかさみ、結果的に製作にかかるトータルコストも高くなってしまいます。

モノづくりの機械的接合法について
機械的接合法のメリットとは?
もちろん良いところもありますよ。
モンキーレンチなどの、100均で売っている工具で接合したり取り外しも行えます。
例えば、ネット通販でDIYの家具を購入した場合、 ユーザ自身で組み立てたり、カスタマイズすることを前提に、あらかじめ穴加工された部材や締結材だけをユーザに提供することができます。組み立てはお客様でやってね、って感じですね。
引っ越しなどで不要になったり、ネットで売って配送する場合も、材質ごとの分別が簡単なのよいですね。今のSDGsなどのリサイクル社会の風潮を考えると大きなメリットといえますね。
また、接合部が熱による悪影響を受けないから、溶接が難しい材料の接合などには機械的接合法が用いられます。
(引用)現場で役立つ溶接 知識と技術
