1.職業訓練ってなに?
働く人(主に失業者)に対して、職業に必要な技能や知識を習得させることにより、その人の能力を開発し、向上させるための訓練の事です。
簡単に言えば、手に職をつけて、頑張って就職を目指すそうという事だと思います。
職業訓練は大きく分けて、公共職業訓練と、求職者支援訓練の2種類があります。
それぞれ説明していきます。
公共職業訓練 | 求職者支援訓練 | |
---|---|---|
対象者 | 雇用保険の受給資格者 | 雇用保険の受給資格がない人 |
訓練実施機関 | 公共職業訓練校、ポリテクセンター、委託された訓練機関など | 企業、学校、NPO法人など |
訓練の種類 | 事務、IT関係以外にも機械・生産・加工技術など広範囲の職種をカバー | 事務、IT関係、医療事務、介護、理容・美容関連など |
訓練にかかる 費用 |
大半は入学金・授業料は無料。ただしテキスト代が必要な場合がある (長期間のコースに有料のケースがある) |
原則無料。ただしテキスト代が必要な場合が多い |
訓練期間 | 2か月・3か月・6か月・1年・2年など。訓練内容により異なる | 3か月から長くとも6か月までのものが多い |
訓練開始時期 | 1日付はじまりが多い | 15日頃に始まることが多い |
失業給付 | 雇用保険の受給資格者が、一定の給付日数がある間に入校した場合に延長給付が適用される場合がある。 | 基本的に失業給付はない |
職業訓練 受講給付金 |
雇用保険の受給資格がない人が公共職業訓練を受講した場合に、一定の要件等に該当すれば給付金を受け取ることができる | 一定の要件に該当した場合に、月額10万円の職業訓練受講手当と通所手当を受け取ることができる |
●公共職業訓練
公共職業訓練は、国または、お住まいの都道府県が主体となって実施する施設内訓練と民間教育訓練機関等に委託して実施する委託訓練があります。
有料、無料のコースがあり、一定の要件に該当すれば、訓練中は失業保険をもらいながら職業訓練が受けられます。
雇用保険を納めてない人や、失業保険の給付が終了した人などは対象外です。なお、教材費、作業服等の実費については自己負担が必要です。
→教材費や作業服などの購入金額などは、こちらで詳しく書いています。
(5)学校指定の作業服って買わなきゃダメ?テキストは?
●求職者支援訓練
雇用保険を受給できない人が対象です。
本人や世帯全体の収入、資産物件など一定の支給要件を満たす場合には、給付金(生活の支援金)をもらいながら訓練が受けられます。
ここに書いたのが全てはありませんので、細かく知りたい人は、近くのハローワークへいって聞いてみてください。
2.職業訓練のメリット
授業料が無料(ただしテキスト代等は必要です)なので、お金を気にせず習得したいカリキュラムに打ち込めます。
一般のスクールに通ったら何十万円のカリキュラムが、無料で受けられます。
そして職業訓練校は、就職活動を全面バックアップしてくれます。本当に職業訓練校(ポリテクセンター)の方々は、常に手厚いバックアップ体勢で、今は感謝しかありません。
「就職して欲しい!」その想いが少なくとも私にはジンジン伝わっていたので、真剣に技術を習得しよう!と毎日意気込んでいました。
就活サポートについて、こちらに詳しく書いています。
(8)利用しない手はない!職業訓練校のめちゃめちゃ手厚い就活サポート
3.職業訓練までの流れ
まずは最寄りのハローワークに行って、相談しながら進めていきましょう。
私なりの手順を書きます。
- インターネットやハローワークに置いてあるパンフレットから、
自分が行ってみたい職業訓練、日程確認をする。 - 職業訓練を見つけたらハローワークで相談する。
- 職業訓練の申込み用紙を作成する。
- 選考試験に備える。特に面接で聞かれる事などについて事前対策する。
- 選考試験を受ける。
- 合格通知が来る。これで職業訓練の受講決定です。
4.希望する職業訓練を見つけるコツは
-
- 受講期間はどのくらいか(時期)
- 家から訓練校までの通学距離はどれくらいか(距離)
- その訓練は自分が希望する仕事にあっているか(目的)
- 見学会に行って、実際確かめたか(確認)
実際、自分の足で訓練校まで行き、自分の目で確認することが大切です。訓練が始まってから、自分の受けたい授業と違った、距離も遠くて毎日通うのが辛い、など後悔したくないですよね。
・そもそも通学可能な範囲か、通学路の確認
・顔を合わせる訓練校職員がどんな人たちか
・訓練に通う人たちへの就業支援は定期的にあるのかどうか。
・教室やトイレが綺麗かどうか
・女性の場合、特に更衣室もチェック
・訓練の内容のレベル(初心者向けなのか中級者向けなのかなど)
・実際に使うテキストはどんなものか
(価格。実物を見せてもらえる場合がある)
というように、実際に通う訓練校の職員に直接会って話すこと、見ることが一番大事です!これらの見学もしてからじっくり訓練校を選ぶためには、遅くても訓練開始日の2ヶ月前から調査しておくことが必要です。
なぜなら、開校日の1ヶ月~1ヶ月半くらい前に訓練校への申込みの締切日があるからです。
申込み締切日までに申請しないとその後の選考・面接の対象(別記事:職業訓練選考と面接のポイント)にもならなくなってしまいますから、注意が必要です。余裕をもって下調べしたいですね。
5.まとめ
一言で職業訓練と言っても、コースや期間、実施場所など情報がたくさんあって、どう選んでいいのか困ると思います。
いきなりハローワークの窓口で相談でもいいのですが、担当者さんによって時間が
かかることがあります。(慣れてない方もいらっしゃったので・・・)
ですので、あらかじめ希望職種や訓練内容などを調べてから、ハローワークの窓口へ
行くのが、私はオススメです。
やりたい仕事が決まっているなら「その仕事のスキルを磨けるコースはないか」「事務職に就きたいからパソコン関連の職業訓練はないかな?」とかで検索してみて下さい。少しでも興味がないと、せっかく学校に行ってもつまらなくなって、すぐ辞めてしまう人もいます。
職業訓練に応募する前に「受講指示(推薦)」を受ける必要があり、希望する職種と行きたい職業訓練内容にギャップがありすぎると、受講の申し込み対象者とみられない可能性もあります。
あなたにぴったりのコースが、見つかりますように!陰ながら応援しています!